猫が口を半開きにする「フレーメン反応」とは?臭いから?驚きの理由を解説

猫が口を半開きにする「フレーメン反応」とは?臭いから?驚きの理由を解説

愛猫が何かのにおいを嗅いだ直後、口をポカーンと開けて固まっている…。 まるで「くっさー!!」と言わんばかりの衝撃的な表情。

SNSでも度々話題になるこの変顔、実は「フレーメン反応」と呼ばれる猫の本能的な行動なのです。

「もしかして、うちの猫、私の靴下のにおいで気絶しかけてる?」と心配になった飼い主さん、安心してください。

あの顔は、むしろ「このにおいをもっと詳しく知りたい!」という熱心な研究者の顔なのです。

今回は、猫の不思議行動「フレーメン反応」のメカニズムや、どんな時になりやすいのかを徹底解説します。

まるで変顔!猫の「フレーメン反応」とは?

フレーメン反応(Flehmen response)とは、猫が特定のにおいを嗅いだ時に見せる、唇を引き上げ、口を少し開けて数秒間静止する生理現象のことです。

人間から見ると、「あまりの悪臭にショックを受けている」「笑っている」ように見えますが、実はこれ、においを必死に分析している最中なのです。

なぜ口を開けるの?鍵は「ヤコブソン器官」

猫の上あご(前歯の裏側あたり)には、「ヤコブソン器官(鋤鼻器:じょびき)」という特別な嗅覚器官があります。

普段、猫は鼻で呼吸し、においを嗅ぎます。しかし、フェロモンなどの特殊なにおい分子をキャッチした時だけは別。口を半開きにすることで、ヤコブソン器官への通り道を開き、そこへ空気を送り込んで「においの成分」をより深く分析しようとしているのです。

つまりあの顔は、「臭い!」という拒絶ではなく、「ん?なんだこの気になるにおいは…もっとよく調べさせろ!」という真剣な表情だったのです。

どんな時にフレーメン反応をするの?

猫がどんなにおいでもフレーメン反応をするわけではありません。主に「フェロモン」や「動物性の強いにおい」に反応します。

他の猫のお尻のにおい

多頭飼いのお家でよく見られる光景です。相手の猫のお尻のにおいを嗅いで、ポカーン。これは、お尻から出ているフェロモンを分析し、相手の性別や体調、発情期かどうかなどの情報を読み取っているのです。挨拶代わりの名刺交換のようなものですね。

飼い主の脱ぎたての靴下や足

「私の足、そんなに臭い…?」とショックを受けたことがある方も多いはず。 しかし、これは飼い主さんのにおい(汗や皮脂に含まれるフェロモンに似た成分)が濃厚だからこそ。猫にとっては大好きな飼い主さんの情報が詰まった「興味深いにおい」なので、決して悪臭に悶絶しているわけではありません(と、信じたいですね)。

猫以外の動物もフレーメン反応をする?

実はこのフレーメン反応、猫だけの特権ではありません。 馬、牛、羊、虎、ライオンなど、多くの哺乳類が行います。

特に馬のフレーメン反応はダイナミックで、上唇を大きくめくり上げて歯を剥き出しにします。動物園に行った際は、動物たちの「口元」に注目してみると、意外な発見があるかもしれません。

ちなみに、人間にも胎児の時期にはヤコブソン器官の痕跡がありますが、大人になるにつれて退化してしまうため、残念ながら私たちはフレーメン反応をすることはできません。

フレーメン反応をしない猫もいる?

「うちの子、あの顔を一度もしたことがない!」という飼い主さんもいるでしょう。 実は、すべての猫が頻繁に行うわけではありません。

  • 個体差: においに敏感な子もいれば、あまり気にしない子もいます。
  • 口が開いていないだけ: 実際にはヤコブソン器官を使っているけれど、口を大きく開けないため人間に気づかれない「隠れフレーメン」のケースもあります。
  • 年齢: フェロモンへの関心が高い若い猫の方が頻度が高く、高齢になると減る傾向があるとも言われます。

病気や異常ではないので、しなくても全く問題ありません。

まとめ:あの「変顔」は真剣な分析中のサイン

猫のフレーメン反応について解説しました。

  • フレーメン反応は「臭い!」ではなく「詳しく分析中!」のサイン。
  • 上あごにある「ヤコブソン器官」ににおいを送るために口を開けている。
  • 他猫のお尻や、飼い主の靴下(足)によく反応する。

愛猫がまたあの「変顔」をしていたら、「おっ、今一生懸命分析してるんだな」と温かい目で見守ってあげてください。そして、その隙に決定的な瞬間を写真に収めるのをお忘れなく!